【増永】 では好きな本を教えてください。
学生時代は『Zen and the Art of Motorcycle Maintenance』という本です。哲学の本なのですが、一時哲学について勉強をしていた頃があったのです。そのときに読んでいた一冊で、ストーリーの流れがすごく面白かったですね。
そのほかとしては、何百万人を対象とした研究結果を発表した本『Now, Discover Your Strengths』。ギャラップというアメリカのリサーチ会社が出版している本で、とても興味深い内容になっています。
ギャラップはいろいろな調査結果を発表していてとても有名な会社ですが、実はビジネスの大半が人材コンサルティングなんです。優良なマネジャーとはいったいどのような人物なのか・・・どんな特徴があって、一般的な人との違いはなんなのか。そういった分析や研究を行なっています。
これを人間だけでなく、組織の括りでも行なっているのです。こうしたことを最近では「ポジティブ・サイコロジー」とアメリカで呼ばれています。
この本では「まずは自分の才能に気づきましょう」という内容を謳っています。組織というのは弱点を見つければ、すぐにそこに目がいってしまう。だから自分はなにができないのかということについて気づきやすいし、周りからも気付かせてもらえます。
一方、自分にとって得意なことは簡単すぎて、それが自分の特長であると気付きにくいのです。当たり前にできてしまうから、自分以外の人でも同じように容易にできてしまうと思いがちなんですね。
才能と経験が重なることにより、能力は発揮されるものです。もともと強い部分を磨くことで、プロフェッショナルになるわけです。どの世界においても素晴らしい人は、もともとの才能を活かして素晴らしい人になっています。それはビジネスパーソンにもあてはまるのです。
その自分の長所に気づいて磨いたほうが、エクセレントな人間に成長できるということです。弱点ばかりを気にして磨こうとしても、平凡な人にしかなれません。バランス型人間を目指すべきではなく、自分が持っている強いところをもっと磨けばいいのです。