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【増永】 薮本社長がサムシングファンを立ち上げる前はどのような人生を歩まれてきたのか、教えてください。
関西外国語大学の短期大学在学中、ラジオのDJを目指しており、当時FM大阪が開校していたDJアカデミーという養成スクールに通っていました。卒業後、ボイスプロダクションに所属して実際に声の仕事に携わっていたのです。
3年ほど声を仕事にしていましたが、仕事自体は刺激的で非常に面白いものの・・・将来を考えたときは不安でした。今後もしゃべり手として技術を高め続けていくべきかを考えると、そこまでは情熱がなかったんですよね。
ちょうど付き合っていた彼女と結婚しようという話もあり、将来を見据えた就職を考えるようになっていきました。このときが、今につながるターニングポイントとなります。
実は、しゃべりの仕事の一環として映像を自主制作したことがあったんですね。この作業がとても楽しくて・・・当時、パソコンで映像制作ができるようになり始めた時期でもあり、今後どんどんと手軽に誰もが映像を作れるようなそんな時代になっていく―そう感じました。
そこで、24歳のときに映像制作会社に就職することとなったのです。
営業としてその会社に入社。しかしながら零細企業であったこともあり、なかなか過酷な労働環境だったんですね(笑)。継続して働く場所とも思えず、実際に人の入れ替わりも激しかったんです。そういう職場環境を見て、「みんなが楽しく働ける場所を作りたい」、そういう気持ちが芽生えるようになり、自分自身での起業を決意しました。
● もともと起業を意識されていたわけではないかと思いますが、それまでの経験から何か自信につながっていたようなことなどあったのですか。
技術的なところや人脈といったところでは、何も自信につながるようなものはありませんでした。ただ単純に、映像分野で起業すれば、どうにか食べていけるくらいはできるのではないか・・・根拠なき自信があったわけです(笑)。
起業というと、なんだか思い切った人生の選択のように感じられますが、当時の私にとってはそれまで企業に属して長く働いたこともありませんでしたし・・・その延長線上で軽く考えていたんですよ。
● それでは、御社の事業内容を教えてください。
企業専業で映像活用の提案を行なっており、コンテンツ制作はもちろん企業さんのどの部分を映像で促進・PRできるか、さらにはどの課題を映像で解決できるか―ここまでコンサルテーションしており、その上で映像の使い方や視聴環境の整備など条件面での提案を実施しています。
そして企業さんのほうで「これなら効果が出そうだ」という確信をもっていただけたら、ようやく映像表現の部分に入るという流れです。
● 他社との差別化となる部分は、どのようなところになりますか。
いわゆる映像制作会社というのは、3兆円規模を誇るデジタルメディアコンテンツ市場にぶら下がって展開をされているというケースが非常に多いです。だからテレビ番組が終われば売上もなくなるし、テレビ番組が増えればその分売上も伸びるという具合。だからどちらかといえば、依存体質の強い会社さんが多いんですよ。
その点、私たちはテレビ番組のための映像制作は一切行なっておりません。幸か不幸かテレビ業界に伝があるわけでもなく、起業当初から企業さんを対象として営業活動をしてきました。
お支払いいただいた金額に対して、映像という手段で適切にサービスを提供する。このノウハウについては、他の会社さんと比べても長けていると自負しております。
しかしながら、これまでの10年で培ってきた自社だけのノウハウではなかなか説得力にもつながらないので、3年ほど前から立命館大学と共同研究を実施しているんです。「経営における映像の有効性」というテーマを掲げ、徐々に独自のノウハウを溜めているところです。
● たとえば、御社が得意とされている映像はどういったものになるのでしょうか。
企業さんや商品の紹介ビデオから、式典・イベント演出映像そしてプレゼン用映像などを中心に制作しています。
【続く:1/5】
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