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【増永】 上場についてはどうお考えですか。
ベンチャーキャピタルさんや外部の株主の方から資本をお預かりしているので・・・ゆくゆくは上場する必要はあると思っています。
それに、知名度や信用度を上げていくためにも、上場することが1つの義務であるとも思っているんです。
ただ、「上場する」と365日24時間ずっと言っていても、あまり信頼性がないように感じるので・・・あまり口にはしないようにしています。
まず今やるべきことは、自分たちがやるべきことをしっかりやり、足元を固めていくこと。これが大切ですね。
● 御社は無借金で、自分たちで資本を積み上げられるような体制になっていても、やはり知名度や信用を得るために上場は欠かせないのでしょうか。
はい、そう思っています。当社の場合でいくと、資金がどれだけ必要かというと、そうでもないんですよ。店舗の急拡大をしているかというと、そうでもないし、インスマートシステムのようなシステム開発も、数千万円程度。おかげさまで、自分たちの資金で対応できる範囲なんです。
だけど信用力とか知名度を上げるといったところは、お金がどれだけあっても思うようにはできないでしょうし、自分たちの頑張りだけではなかなかカバーできないと思います。だから私たちには、IPOが必要なのです。
● そうしましたら、井上社長が尊敬する人物を教えてください。
一番身近で一番尊敬しているのは、兄になります。現在、兄は不動産の賃料コンサルティング会社を経営しているんです。創業8年目にして120名の社員を抱え、利益も十分に出しているようです。
経営者として、学ぶべきところ、刺激を受けるところがたくさんありますね。
● 最後に御社のビジョンをお願いします。
どれだけ長い時間がかかったとしても、私たちが必ずやらなければならないことの1つに、世界展開があります。
日本の市場が縮小しているから、海外に行くべきだ―とは思っていません。なぜなら、市場が縮小しているマーケットでも、必ず利益を出している会社があるから。
そうではなくて、今の日本の中古車は70万台以上が海外に輸出されているという現実があります。この海外流通の90%近くを、パキスタンの方々が担っているといわれているのです。
そうした事実を見ると、日本人として感じることがあります。なぜ日本の企業が作ったモノを、日本以外の人がメインとなってユーザーに届けていくのか・・・日本はそこに疑問を抱かないのか。また違った視点から言えば、本来は日本国内で販売されたモノであれば、国内でリサイクルされなければならないのに、それが海外に渡ってしまっているということ。
いろいろなバイヤーの手を渡って海外ユーザーのもとへ届けられるのであれば、私たちは新車ディーラーネットワークでグローバル企業になるべきだと思うのです。
これらの規模をあわせれば、世界的な中古車プレイヤーになれるだけの力はあると思っています。
そして日本国内で中間マージンをカットして、国内でダイレクト流通を、ゆくゆくは世界規模のダイレクト流通を目指すのです。
● そうしたビジョンを実現するためにも、具体的にはどのようなことをお考えですか。
そうですね、海外に展示場を作って、そこからユーザーさんに販売していく。ここに並ぶ中古車は日本で買い取った車であり、それらを海外に持ち出して直接販売していくのです。こうした展開を実現したいですね。
実は、5年ほど前にモンゴルに会社を立ち上げたことがあるんです。しかし、これは失敗に終わりました。この失敗で感じたことは、「人に任せてはいけない、次に海外展開するときには、自分が直接乗り込むべきだ」ということでした。当時は、人に任せた経営をしてしまったんですよ。
あのときの教訓を活かした展開をしていくためにも、まずは現在の国内事業を確固たるものとして、たとえば2年間、私が見ずともしっかりと会社が発展できる体制にすることが先決です。これができてから、海外展開へと本格的に移りたいと思います。
【完:6/6】
次号:Terra Motors株式会社 代表取締役社長 徳重 徹 氏
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