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2012年6月8日 vol.1159  
Today's President

株式会社カーセブンディベロプメント
代表取締役社長 井上 貴之 氏

幸せになるべき人が幸せになれる業界にしていきたい

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プレジデントインタビュー

幸せになるべき人が幸せになれる業界にしていきたい


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【増永】 井上社長がこれまでに実施してきたことは、業界内に革命を起こしているようにも感じますが、「こうしていきたい」というシナリオを実現するために実行したことをぜひ教えてください。

たとえば、日本自動車流通研究所という団体を立ち上げたこともそれにあたります。私は初代代表理事に就任しました。

この団体での大きな課題は、おかしくなっている中古車業界の構造改革です。まず私たちが直面しているのは、一つひとつの販売会社の規模があまりにも小さすぎるという現実でした。それは中古車業界の根本的な問題でもあり、新車も含めた自動車業界の流通に関する大きな課題にもつながっています。

日本の中古車の小売台数は正確な数字は誰も把握できていませんが、おそらく200万台から300万台だろうと言われています。では日本の中古車小売り最大手企業は、どのぐらいの台数を販売しているかというと、約3万台。300万台とも言われている市場で、最も多く販売していると思われる企業が全体の1%程度しか販売していないということです。

ということは、日本自動車流通研究所の外の会社さんにしてみたら、1件1件の取引額を大幅ディスカウントする理由はどこにもないんですよ。なぜなら、取引先である販売会社が全部小規模だから。年間の小売り台数においては最大手が約3万台で、千台以下を販売する中古車屋のほうが圧倒的に多いわけです。そうした状況であることを考えると、彼らは無理してディスカウントせずに私たちと取引をすることで、彼らは肥えていきます(笑)。

私がこの業界にきて13年ほど経ちますが・・・中古車屋で上場している会社はありません。新車ディーラーでさえほとんどありません。しかし一方で、オークション会場を運営する会社さんは、次々と上場しているのです。

上場するのはかまいませんが、ここに至るまでの構造が問題であると私は認識しています。この業界の流通でいうと、一番苦労しているのは店舗で働いている人たちだと私は思っているんです。でもそんな彼らに対して、「儲からないから、ボーナスはカット」といった声があちこちから聞こえているのが現実。一方で、取引先は上場していき好調である・・・この構造は、どう考えてもおかしいと思うんです。

だからこのおかしくなっている構造を根本から改革するために、日本自動車流通研究所という団体を立ち上げ、店舗で働いている人たちを幸せにしていこうと思っています。

従来、1社単独で解決できていたことも、今の業界構図の中ではそう簡単に解決できない課題も増えています。そういうことに対して、みんなで手を組んで一緒になって解決していこう―そういう想いがあるのです。

● 具体的にはどのようなことをされたのでしょうか。

新しい流通を作りました。当社内で「買取り保証」と呼んでいたもので、2011年には独自開発した「インスマートシステム」というスマートフォンを利用したシステムになって展開しています。自分たちでできることは、自分たちでやりましょう―というコンセプトになっているんです。

これまで車の調達をするには、オークションを利用するパターンが一般的でした。たとえば不要になったベンツがあるとします。日産のディーラーはベンツの下取りはしないけれど、ベンツのディーラーはその車が必要になります。従来であれば、欲しい車を買い取るため中古車オークション会場を利用するわけですが、そのためにはもろもろコストがかかるのです。

このプロセスにかかってくるのが、「広告宣伝費」「手数料」「陸送費」という3大コスト。

これらを極力抑えるため、オークションという場を利用せず、スマートフォン専用アプリをご利用いただくことで情報提供が可能となります。そして買取りと仕入れをマッチングさせることで、売り買いの契約を成立させることを保証する仕組みになっています。

カーセブンがこのプロセスに発生する従来の負担を代わりに背負い、さらにはオークション開催や集客などの余計なコストは、一切かからないというわけです。

だけど、私1人が「こうやろうよ」と張り切っても実現できないので・・・他社さんにも協力をお願いしているのです。

誤解してほしくないのは、「私たちのマーケットに参加して」という意味ではないということ。

先日、全国新車ディーラーさんの営業利益率が発表され、昨年は2.5%。一昨年は1%を切っていたそうです。一方、中古車オークション会場を運営する会社さんの経常利益率は比較にならない数値なんですよ。

そこにはあまりにも大きな利益の格差が生まれていて、要するに販売店から外の業者さんに利益が流れている―そんな仕組みになってしまっています。とはいえ、誰が悪いというわけではありません。そういう外の仕組みに甘えすぎてしまった感があると思うんです。便利だからその仕組みに依存する・・・その結果、依存された側は儲かっていくというわけです。

私自身、あらゆるディーラーさんのもとに行っているわけですが、全国のディーラー各社の社長に言っているのは、「こうなってしまっているのは、社長の責任でもあり、私の責任でもあります。だから、自分たちが外の仕組みに依存しなくても生きていける良い仕組みを一緒に作りましょう。そうしていかないと、この業界は良くなりません。私が先頭を切っていきますから」と、全国行脚をしているのです(笑)。

「正しい中古車選びは、正しい会社選び」と、私は思っています。だけど、一般の人たちにとってはそのラインは正直分からないじゃないですか。それをするための道具が、この業界にはありませんから。誰も積極的に作ろうとはしないんです。そこに切り込んでいくことで、この業界に関わっていて幸せになるべき人が幸せになれる業界にしていきたいと思っています。

● 井上社長がこれから取り組みたいことを、ぜひ教えてください。

優良販売店認定制度ですね。第三者の査定機関が各店舗・会社に抜き打ちで入って、サービスなどを点数化していきます。一定のラインを超えたら、優良販売店として認定されるといった制度です。そんな制度を取り入れたら、周りから大反対を受けるのは目に見えていますけど(笑)。

● いろいろと改革すべき点もあるかと思いますが、逆に中古車業界の良さなどあれば教えてください。

そうですね、個人でもビジネスが展開できるということが、良さでもあります。車を売ろうと思えば、Goo-netやカーセンサーnetがある。車を仕入れようと思えば、オークションを利用すればいい。さらに車を運びたいということであれば、専門の会社もあります。

つまり、誰でも展開できる事業であり、必要な道具はすべて外にある業界なのです。

しかし先ほどから申しているとおり、それらの道具の使い方で儲けに格差が生まれる可能性ももっているということになります。

【続く:4/6】

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編集後記


この週末に妹の結婚式が大阪であるので帰省します。妹の幸せをいっぱい祝ってきます♪

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株式会社カーセブンディベロプメント


【事業内容】

カーセブンは、クルマの売り買いをもっともっと楽しくする会社です。せっかくのクルマ選び、もっといっぱい楽しみたい。

そんな声に応えて登場したのが「カーセブン」。

メーカーや新車・中古車を問わず、自由にクルマ選びを楽しめるという、自動車流通を根底から変えるシステムを開発しました。

自動車流通業界での実績・ノウハウに基づき、クルマの仕入れから販売まで、様々なプロセスで発生する中間マージンを極限までカット。

さらに、グループの年間販売台数17万6千台。『売れて売れてクルマが足りない!』この圧倒的な販売力が、クルマの高値買取りをバックアップしています。カーセブンは、まだまだ広がっていきます。

商品をきれいに並べて、商品知識のあるスタッフがいて、お客様に親切なサービスがあること・・・このサービス業としての基本が、これまでの中古車ビジネスには欠けていることが多かったと考えます。

カーセブンは、基本的なサービスはもちろん、用品販売、ローン・保険等の金融サービスをはじめ、これまでになかった消費者に優しい商品・サービスを開発し、提供していきます。

そのためには、私どもの考え方にご賛同いただけるパートナー、すなわち加盟店様との協力・協調体制が重要です。

このために、本部と加盟店との明確な役割分担の下、加盟店の支援に全力を注いでいます。

ユーザーの皆様に「クルマのことならカーセブン」と言われ、選ばれるチェーンになることを夢見て、カーセブンは日々邁進して参ります。







【プレジデントプロフィール】

井上 貴之
(イノウエ タカユキ)

1995年 明治大学 政治経済学部卒業

1995年 三和銀行入社(現 三菱東京UFJ銀行)

2000年 株式会社カーセブンディベロプメント入社

社名を株式会社日本自動車流通研究所から、株式会社カーセブンディベロプメントに変更するとともに、フランチャイズチェーンの本部として営業開始

2005年 株式会社カーセブンディベロプメント代表取締役社長就任 現任

2007年 有限責任中間法人日本自動車流通研究会(現 一般社団法人日本自動車流通研究所) 代表理事

2011年 一般社団法人日本自動車流通研究所 監事 現任

業界初のスマートフォンを活用した中古車査定システムのインスマートシステム導入

2012年 インスマートシステムがMCPCアワード:モバイルビジネス賞及び、ATTTアワード:ビジネスイノベーション賞を受賞し、社会的にも高い評価を得る。




 






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