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【増永】 ミドリムシを活用した具体的な製品化を実現されていますが、製作過程における協力会社さんとの立ち位置などはどのようになっているのでしょうか。
私たちが商品を作って、一般の皆さんのもとに直接つながるというのはあまり数多くありません。たとえば、当社で作っているサプリメントとミドリムシバイオダイエットシリーズといったところでしょうか。
その他多くのものが、大手製薬会社さんなどにミドリムシを原料としてお渡しし、先方によって製品化されて世の中に出ています。その際、「ミドリムシ」というネーミングはちょっと刺激的すぎるという観点から、コンビニに置かれるような商品においては「ユーグレナ入り」という表記に変わっていたりするんです。
私たちの社名でもある「ユーグレナ」は、ミドリムシの学名となります。
ですので、B to Bで「ミドリムシ」という素材を提供する素材屋的な立ち位置が多いですね。
● 競合他社さんは存在しないのですか。
私たちのようにミドリムシを扱った会社は、日本中探しても他にはありません。
ただ、メーカーさんで研究所をもっていらっしゃったりはしています。たとえば、特殊な乳酸菌を元気にさせるためには、ミドリムシが必要になることがあるんです。そのために、試験管2本分ぐらいを培養したりしています。
だけどミドリムシをメインとして、育てて、出荷していくというビジネスは私たち以外ないですし、技術的にもすぐに参入できるわけではないと思います。
● 食品として販売する場合、やはりミドリムシというのはインパクトが強いですよね。
正直に言ってしまえば、ネガティブインパクトになっていると思います(笑)。でもそもそも期待値が低く設定されてしまっているので、あと一言だけうまく伝えることができれば、プラスに転じることができると思うんですよ。味としてはまずいわけではないし、さらに普段摂りづらいビタミンやミネラル、アミノ酸まで数多く含まれています。
通常、サプリメントなどで摂取しているものが、クッキーやアイスクリーム1つで補える優れモノです。それらの栄養をまとめて摂取できるんだから、普通のアイスクリームを食べるよりもお得だよね、と思ってもらえると嬉しいですね。
特に女性の方が興味を示して買ってくださっているようです。現在はアイスクリームやカステラ、クッキーやラーメンなどの商品がありますが、おかげさまで少しずつ売上げは上がっています。
● それでは、出雲社長が社員の方に特に意識してほしいことなどがあれば、教えてください。
まだまだ若い会社ですから、他の経営者の方の取り組み等から勉強させていただくことが多いです。その一環として以前に、日本アイ・ビー・エムの最高顧問でもいらっしゃる北城さんの講演会に参加したことがありました。そのときに、「あたまを使わなきゃだめだ」という話をされていたんですね。その言葉から発想して、早速会社に取り入れたことがあります。毎週火曜日の朝礼時に、「あたま」という話をしているんです。
これは、勉強をしましょうという話ではなくて、「明るく、楽しく、前向きに」の頭文字からきています。世の中に起きることって、個別にはいろいろな捉え方がありますが、本来的には全体として中立であると私は思うんです。
どういうことかというと、たとえばデートの約束のある土曜日、雨が降っているとします。当人たちにとっては「デートの日なのに雨は嫌だな」と思うでしょうが、農家の方にとってはありがたい雨じゃないですか。同じ出来事なのに、それぞれの立場によってはまったく別の結果が得られます。
こうして、立場などによって1つの物事を「嬉しいな、悲しいな」と受け止め方が異なるのなら、全部明るく楽しく、前向きな方向に物事を解釈できる、受け止められるようなマインドを持ちたいじゃないですか。おそらくベンチャー企業には、そのような前向きなマインドが必要不可欠だと思っていて、そうじゃないとやっていけないと思うんですよね(笑)。
そこで、社員一人ひとりがそうしたマインドを持てるように、朝礼の度に確認し合うようにしています。必要以上に後ろ向きにならないよう、お互いに注意し合っているのです。
【続く:4/5】
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