松井証券株式会社 代表取締役社長 松井 道夫 氏 『 社長の決
断とは、やってみなければ分からないことをやる前に決めること 』
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松井証券株式会社 代表
取締役社長 松井 道夫 氏
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PRESIDENT
2004年04月09日 vol.133

松井証券株式会社
代表取締役社長  松井 道夫 氏

社長の決断と は、やってみなければ分からないことをやる前に決めること




社長の決断とは、やっ てみなければ分からないことをやる前に決めること



これまでの松井社長へのインタヴューはこちら

vol.132




【増永】 
営業マンの廃止やインターネットトレードへ の進出といった改革は時代観を背景に確信を持って取り組まれたのでしょ うか?

【松井】 
確信は常にありません。 全て試行錯誤です。 軌道修正すればいいんです。 社長にとって一番大事なのは思い込みなんです。 思い込みがなかったら何も行動できないです。 なぜ思い込みが大事なのかと言いますと、世の中がどんどん変わっている にもかかわらず、どちらに変わっているか誰も教えてくれないからなんで す。

社長の決断というのはやってみなくちゃ分からない 事、やってみても暫く経たないと正しかったかどうか分からない事を、や る前に決めることなんです。 これが社長の決断と言うんですよ。 ですから決断する為には思い込みしかないでしょう。 思い込みが全て正しいかどうかを確認するには、やってみないと分からな いんです。

従って、思い込んでやってみたけれども途中で「間 違えたかな」と思ったら「じゃあ修正しようか」、これが絶対必要なんで す。 この修正するということも思い込みですね。 だから全然確信なんてないんですよ。 走りながら考えていくしかないんです。

● 例えば、途中で間違えた 時にはどのようにされますか?

私の場合も間違いだらけなんですが、間違えた時に 「けしからん」と言われたって、分からない事をとりあえず思い込んでや ったわけですから、それが間違いだったと分かった時点でやることは決ま っています。 「ごめんなさい」と謝るしかありません。 「ごめんなさい」で済まされるのかといいますと、済まされないのが当た り前の話ですよね。 間違えたらやっぱり責任を取らなくちゃ駄目なんです。

責任を取らなくて済むような間違いだったらそのま まやればいいですし、取り返しのつかない間違いをしたならば、それは辞 めなくちゃ駄目ですよ。 責任取らなくちゃ駄目です。 それをモニターする事が必要なんです。

社長というものは期間限定ですけど、ある意味では 凄い権限を持っている一種の独裁者です。 もし、これが期間限定でなかったり、モニターする制度がなかった場合、 本当に単なる独裁者になってしまいますよね。

いわゆる独裁者を決めて、彼の思い込みに従って組 織が動くわけですが、そこにはそれを常にモニターしたり、間違えたらす ぐに解雇するといった仕組みが必要です。 こういう仕組みこそがコーポレートガバナンスだと私は思います。

ですから、コーポレートガバナンスがない会社とい うのは間違いなく世の中とギャップが生じて、どんなに社員が優秀であろ うと過去の蓄積があろうと、一瞬にしてその会社は終わってしまうんで す。 今はそういう時代ですから、一にも二にも三にも「どういう奴を社長にす るか」これで会社が決まるということですね。

● 営業マンを廃止しま したけれども、その後の方が収益が高かったのでしょうか?

そうですね、営業マンは一生懸命やっていたんですけれ ども、何の為に一生懸命やっているのかが問題だったんです。 おそらくお客さまの為に一生懸命だったわけではないでしょうね。 会社の為に一生懸命やっていたんでしょうね。 お客さま側からすれば、それはなんなんだという話になるでしょう。 夜、家で気持ちよくビールを飲みながらテレビで野球のナイター観戦して いる時に突如電話かかってきて、「株買いませんか、投信買いませんか」 というわけです。 こんなの正直言って不愉快ですよ。

有難いなと思うお客さまも中にはいるかもしれませ んが、ほとんどが有難くないんですよ。 業者がそんな迷惑なセールスをするためにかけている膨大なコストを、な んでお客さまが払わなければいけないんですか。 そういう事でしょう。 だから捨てたのです。

営業マン廃止は自由化の前でしたが、これは見事に 当たりました。 別に価格を下げなくったって、「セールスをしないなんて証券会社がある のか」と、むしろお客さまは増えました。 ましてや、それに加えて更に自由化で価格を下げるわけですから、お客さ まがもっと増えるのは決まっています。

 
「ごめんなさい」で済まされるのかといいますと、 済まされないのが当たり前の話ですよね。 間違えたらやっぱり責任を取らなくちゃ駄目なんです。

● インターネットに進 出し、大躍進された秘訣はどこにありますか?

インターネットはツールに過ぎませんが、これを使わな いというのは馬鹿ですね。 でもインターネットを使えば何でもビジネスが成功するなんて思ったら大 間違いです。 例のITバブルが崩壊したのもそれでしょう。 何でもインターネットと結び付けてみた、そして、皆インターネットに気 がついていないから、一見事業に成功したような気になっていただけでし ょう。

一番大事なのは、インターネットがあろうがなかろ うが、事業の本質というのを熟知しているかが一番のポイントですよ。 餅は餅屋ということです。 それを知らない人間がインターネットを使って成功させようたって駄目で す。 知恵が出てきません。 お客さんの心理が掴めません。

だからくれぐれも間違えないでいただきたいのは、 「インターネットを使いさえすれば何か出来る」と思ったら大間違いだと いうことです。 これからは伝統ある会社だって積極的にインターネットを使い始めるでし ょう。 そうしたらそちらの方が遥かに強いということを、これから身にしみて感 じることになるでしょうね。

● たくさんインターネ ット証券がある中で勝ち抜いてきた所以は、そこにあるということでしょ うか?

彼らは基本的に我々の真似なんです。 新しいものは、彼らの頭の中からは何も構築されていませんよ。 全部松井証券の真似です。 ですから、彼らが松井証券と競争する為には、松井証券よりも価格をさら に下げるしかなかったんです。 ただ、それは確かにお客さまにとっては価格が下がったという事で嬉しい 事ですよね。

でもそれをずっと、採算度外視のまま彼らがやり続 けたらどうなるかという話になります。 松井証券はこれからもどんどん新しいサービスを提供していきますから、 彼らはそれをまた真似していくことになります。 そうすると、松井証券は利益(プロフィット)が出るんですけど、その他 はいくらも利益が出せなくなるでしょうね。

そうは言っても、お客さまを取られてしまったらど うしようもありませんので、今年からは競争しようと思っています。 今まではやらなかった価格引下げにも手を付けます。 これが何を意味するかといいますと、「あんた達、知恵を出さないんだっ たら潰してやるからね」という事です。 堪忍袋の緒が切れたんですよ。 「真似するのもいい加減にしろよ」ということですね。


【続く:2/4】



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