【増永】 ありがとうございます。それでは成宮社長の好きな言葉を教えてください。
はい、私がニューヨークにいた1963年、ケネディ大統領の暗殺事件が起こりました。そのケネディの演説内容に、私は非常に勇気をもらいました。何度聞いても、涙が出てくるぐらいです。
彼は“ニューフロンティア”という言葉を打ち出していました。その言葉が特に心に響きました。なぜかというと、それまで自分のやってきたことそのものが、ニューフロンティアなんです。誰もやってきていないジャンルに対する挑戦です。
申し上げたとおり、自分のやろうとすることに、最初は周りから全面的に否定をされました。そんな辛い状況であった私を支えていたのが、ケネディの一言“ニューフロンティア”―その精神だったのです。
また日本で同じような意味として、福沢諭吉の“独立自尊”があります。どれだけ自分に反対する人がいたとしても、気にすることなく、自分の信じる方向に進んでいけばいい。そういった意味合いの言葉からは、常に勇気をもらい、自分自身が悩んだときに思い出す言葉でもあります。
勇気をもらって、いざ進め―という感じですね。
● では好きな人物を教えてください。
言葉と同じく、ケネディと福沢諭吉になります。彼らのような、世のなかの常識を打ち破るような人に惹かれます。
● 好きな本はございますか。
本ではなく、好きな映画は多いんですが・・・「ゴッドファーザー」は私にとっての理想の経営者像のひとつになります。素晴らしい脚本で、誰が見ても分かりやすいストーリーです。私はもう20回ぐらい見ていますが、何度見ても楽しめます。
Part1のストーリーでは、マフィアを親に持つ息子が「自分はマフィアになりたくないんだ」と思いながらも、心とは裏腹にどんどんマフィアの世界に突き進んでしまいます。この息子の気持ちが、よく分かるんです。
私もずっと同じように突き進んできて、「もう切り上げたい」と思うことがありました。でも、止めるわけにもいかず先へ進まざるを得ない。そういう一つの人生における運命(さだめ)のようなものが人にはあって、自分の意思とは関係ない方向へ引っ張られるということが実際にあるんだ―そういったことを映画から学ぶことができました。
ほかに「ライフ・イズ・ビューティフル」もとても素晴らしく、考えさせられる作品です。最悪なことでも常に良い方向へ考えていく。実際に映画のようにすべてを良いほうへ考えていくと、現実との落差が生じますよね。それでもそこに真実があるのかな、とそう思わせてくれます。最後のシーンでは号泣でした。
名作と呼ばれるものは、演技者はもちろん、脚本やスタッフも含めてすべてがよくできていて、私はそれらから非常に勇気を与えてもらっています。そして映画の内容から、良いアイデアがないかヒントを探してみたり・・・勇気と影響を与えられているのです。
● それでは最後にビジョンをお願いします。
できるかぎり、私たちとしては全世界の子どもたちに夢を与えていきたい―これがビジョンですね。どうすれば子どもたちに夢を与えることができるのか・・・今の私たちができることは、ナルミヤの商品を通じてメッセージを送ること。
聞いただけでは作り話のように聞こえるかもしれませんが、すでに商品一つひとつにメッセージを込めています。私たちの商品を通して楽しんでもらえることで、どんどん夢は広がっていく。さまざまなコラボレーションから、どんなことでも一生懸命にやれば可能性があるんだということを訴えかけていきます。
だから子どもたちには、自分の好きなことを一生懸命やっていくうちに夢は膨らんで、いつか叶う―そう思って夢を持ち続けていただきたいと思います。