【増永】 日本よりもまずアメリカを中心に展開されていたのですね。
はい、次にアメリカでヒットしていることを武器に、今度は日本でファッションショーを開催することにしました。偶然、フジテレビさんから「スタジオ内で大々的にショーをやってみないか」というお話をいただき、スタジオで収録してそのままオンエアしたんですね。そうしたら、こちらも予想以上の大ブレイク。
このとき感じたのが、もしかしたらアメリカよりも日本のほうが商売をやりやすいかもしれない、ということでした。そこで、「Kファクトリー」というブランドショップを立ち上げて、全国展開をしていったのです。
アメリカ的な発想であり、非常にユニークな商品だったのですが、またまたこれが日本でも受けました。要は、ユニークであれば日本でも受けるのではないだろうか・・・そう思いましたね。
● そのファッションショーでは、なにか特別な工夫をされたのでしょうか。
ショー自体は大人向けだったのですが、合間に子ども向けの商品を出してみたんです。ブランド名は、大人向けが「Kファクトリー」でしたから、「K」をとって「ミニK」。両方とも、そのショーをきっかけに大好評となりました。
しかし「ミニK」は最初の頃は大赤字だったんです。シーズン感もなにもなく、ただサイズが小さくて可愛いというだけでした。商品としては成り立っていなかったのです。それでもどうにかラフォーレ原宿さんに、小さなショップを構えることができました。
そうしてオープン6ヶ月後ぐらい経った頃から売上も徐々に勢いづいていき、多店舗展開につながっていきました。これが、子ども服を主力として展開していくきっかけとなります。
● 海外進出を考えられている方は多くいらっしゃるかと思いますが、どうすれば成宮社長のように成功を収めることができるのでしょうか。
成功する・しないの前に、高島屋のニューヨーク店の前任者たちは、よくあれでやってこれたなと思いますね。現地に行ってみれば、すぐに「これはおかしい」と気付くものです。でもその過ちに気付かなかったことが、むしろ私には理解できませんね。
とにかく、ニューヨークでやっているからにはニューヨークという市場に受け入れられるものでないと、生きていくのが難しいわけです。当たり前ですが、彼らのライフスタイルのなかにぴたっと入るものでないと、売れるわけがない。
そういう感覚で発想していけば、なにをすべきなのか―見えてくるものがたくさんあるのです。
日本から進出して失敗する多くの要因は、日本人同士で固まることだと思います。私からすれば、なぜアメリカの生活のなかに思い切って飛び込まないのか、それが不思議です。飛び込まずにいつまでも日本人同士が集まって、日本語で日本の思い出話をしたりしていたら、ビジネスとしては成功するわけがないとつくづく感じましたね。