【増永】 では逆に、経営者として敢えてやってこなかったことというのはございますか。
そうですね、一般的な経営者の方とは逆行しているかもしれませんが、有名な経営者のサクセスストーリーとか、そういう類の本を読まないようにしています。
読んでしまうと、その人になってしまうぐらいに、自分が引き込まれてしまうんです。自分が自分でなくなってしまうといいますか・・・。昔、有名経営者の本を少し読んだことがあるのですが、すぐ内容に影響されて同じようなことを発言します。しかし、翌日別の有名経営者の本を少しかじってしまった結果、前日とは別のことを言い出してしまう。
内容に触発されて、発言も考え方もコロっと変わり、自分は一体どちらなんだろう・・・という具合に自分自身を見失ってしまったんです。経営者としてそんなことが続いては困るので、それ以降はそうした本を読むことは止めたわけです。
ですから、経営者の方々の顔はおおよそ分かるのですが、その方々がどんなことを考え、意識されてやってこられているのかといったことは、分かりかねます。
● それでは田代社長の一日の時間の使い方で、特に気をつけていることはございますか。
日報を読む時間と、社内の人間との夜食の時間ですね。私は365日、熱を出してもお酒を欠かしたことがないんです(笑)。
● 社内の方に限定しているのには、どのような理由があるのですか。
一般的には、社長は外部の方と交流を深めることも大切な仕事のように思われがちです。ところが、なんだかお互いに腹の探りあい、見栄の張り合いをしているように思えてしまい・・・なんの意味も持たない気がするんです。だから、本当に信頼のおける友人としか飲みませんよ。
だからほぼ毎晩、社内の人間との食事です。毎日ですから、こちらが誘っても断られることもよくあるんです(笑)。あとはムジャキフーズから独立していった、大将とも飲んだりしていますね。
彼らと飲むのも楽しいですし、みんな順番を待ってくれているので、日々欠かせないんですよ(笑)。そのために会社に来ているような感じです。