株式会社テンポスバスターズ 代表取締役 森下 篤史 氏 『 マスコミを意識する 』
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株式会社テンポスバスターズ 代表取締役 森下 篤史 氏
Today's PRESIDENT
2004年11月29日 vol.219

株式会社テンポスバスターズ
代表取締役  森下 篤史 氏

マスコミを意識する
 
株式会社テンポスバスターズ


【事業内容】

・ フードサービス事業
中小飲食店を専門に、店舗用設備、店舗用備品・食器・道具類などの修理・洗浄済み中古品、新品、新古品 ( メーカー等の在庫処分品 ) を幅広く並行販売する「テンポス」 ( 平成16年4月期末現在直営27店、FC3店 ) のチェーン展開

「フードビジネスプロデューサー」として中小飲食店 ( 経営者 ) に対する会員制の開業 ( 改装 ) 支援サービス及び各種情報提供 ( 店舗設計及び施工の斡旋、不動産情報、食材情報、オーナーズスクールなど )
  


  

 




マスコミを意識する

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JASDAQに株式を公開している株式会社テンポスバスターズの森下社長にインタヴューしてまいりました。 同社の記事は新聞等でも見かけますが、ユニークなものがあります。 お話をお伺いしてきて、なるほどなと思いました。 ベンチャー企業ですとなかなかマスコミとの関係作りに力を入れられないと思いますが、マスコミの力は強力ですので、研究し取り組みたいところですね。



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●発行者増永が2004年7月5日オンエアの文化放送「松本和巳のカイシャをつくろう」に出演しました。
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●本編の発行は祝日を除く月・水・金。 PR号(全面広告)の発行は火・木となります。
●2004年9月30日読者数が8万人を超えました。




【増永】 
森下社長の起業の経緯についてお伺いしたいと思います。

【森下】 大学を卒業してから、サラリーマンを8年間やっていました。 まあよくある、上と喧嘩してみたいな事で会社を飛び出して、業務用の食器洗浄機の会社を興したんですね。 その会社はもう二十数年やっているんですけれども、その会社の業務内容があまりもニッチ過ぎて、会社を興して5年ほど経ったくらいから「これは大きくならないな」というような考えが頭に浮かんできました。

その洗浄機会社が成長していく過程で、「新規事業をやっておこう」ということになり、創業してから10年目くらいから、別法人の会社を7つぐらい設立しました。 ところが全て失敗したんですね。 で、8つ目にたまたまテンポスの商売に当たったんです。

この商売そのものを起死回生のビジネスとして位置づけていたわけでもなく、今まで失敗した全ての事業を自分なりに分析して、将来性を考えて、市場規模を考えて取り組んだわけですが、それまでの七つの失敗した事業も同じような感じで取り組んだわけですから、その延長線上のたまたま8つ目にあったビジネスで、特別「これは」と思ったわけではありませんでした。 そのような経緯でこのリサイクルを手がける会社を始めました。

● 社名の由来をお伺いできますか?

昔、『ゴーストバスターズ』という映画があって、あれは幽霊を退治する映画だったでしょう。

「テンポスバスターズ」の由来は、潰れた飲食店に我々が行って、潰れた原因となった悪霊を退治すると(笑)。 冗談はさておき、潰れた飲食店には、いろいろと古い食器や厨房のセットがいっぱい置いてあるわけで、それらを全部バサッときれいにしてくると。 これはバスターズで、「テンポス」は日本語の「店舗」の意味ですから、日本語の「テンポス」と英語の「バスターズ」をくっつけて「テンポスバスターズ」としました。

● 会社をつくってからすぐに軌道にのりましたか?軌道に乗せるまでにどのような工夫をされましたか?

食器洗浄器の会社には社員が80人程おりましたので、彼らにマーケティング調査をしてもらったんですが、リサイクルの事業を始める前の調査では「物なんかすぐに集まってくるでしょう」ということでしたし、お客さんのほうの反応を調べても「そういうお店があれば、どんどん買いにくるでしょう」という結果が出ていたんですね。

ところが、2月に500坪の倉庫を借りて、そこから物集めをスタートしたのですが、1ヶ月間で集まったのは、500坪中の10坪分ぐらい。 3月になってもまだ15坪か20坪程度。 4月になってもあまり変わらなかったんですね。

物が集まらない一方で、家賃が1ヶ月150万円ぐらい、人件費を合わせると月に250万円ぐらいコストがかかっていました。 さらにダイレクトメールに200万円とか、新聞折込チラシに100万円だとか、広告宣伝費に毎月100万円〜200万円も使っていましたので、家賃や人件費も合わせると、月にだいたい350万円〜400万円を使っていたんですね。

倉庫を借りてからの3ヶ月間で1000万円近いお金を使ったにもかかわらず、売上げが全部で50万円ぐらいでした。

物を集める際に、飛び込みをやっても駄目でしたし、ダイレクトメール、テレコール、新聞折込チラシをやっても全部駄目でした。 とにかく店ばっかり広くて「さて困ったぞ」という状況で、5月の末には「これはもう8つ目の失敗かな」と思いました。


 
スタートから4ヶ月でほぼ駄目かなとなったときに、朝日新聞の記事から日経新聞に繋がったというのは天の助けでしたね。






そんな中で4月から宣伝以外にも幅を広げようということでマスコミにもあたっていました。 新聞・テレビ・雑誌の編集部や報道局に、毎日20件とか30件片っ端から連絡をしていました。 例えば新聞社ひとつとっても、社会部であるとか経済部であるとか、そのほか家庭欄、首都圏版といったように、とにかくいろんな所にバーッと電話、FAX、郵送して、それから編集部に名刺持って挨拶に行くというようなことを一ヶ月程やっていました。

一ヶ月間毎日のようにやって、反応としては「分かりました資料をFAXで送ってください」とか、「郵送で送ってください」というものばかり。 「まあこれも駄目かな」というような時、あれは5月12日でしたけれども朝日新聞の浦和支局から電話があって、取材に来てくれたんですね。

その時はすごく小さな記事で、しかも埼玉版。 それによる引き合いが翌日に2,3件しかなくて、「結局もうこれも駄目だ」と思ったんですね。 ところが、その記事を見た日経新聞の記者が、我々がしょっちゅう電話したりしていたので「テンポス」という名前だけは知っていて、埼玉版の記事を見て安心したのでしょう、今度は日経新聞の全国版に載せてくれたんです。

そうしたら物凄かったですよ。 2月〜5月の4ヶ月間で500坪の倉庫には40坪ぐらいしかモノが集まらなかったのに、日経新聞に載ってから1ヶ月間で500坪の倉庫と200坪の駐車場にモノが満杯になってしまったんですから。

それで、「モノさえ集まれば、お客さんはいくらでも全国から買いにくる」という状況でしたので、我々にとって大事なことは「モノをいかに集めるか」ということでした。 「いかに売るか」ということは少しも考える必要がありませんでした。 スタートから4ヶ月でほぼ駄目かなとなったときに、朝日新聞の記事から日経新聞に繋がったというのは天の助けでしたね。

● その後、掲載された記事の効果というものは薄れていくと思われるのですが、どのようにして成長軌道に乗せられたのでしょうか?

やはりお客さんをどうやって集めるかという事がよく分からなかったということもあり、ダイレクトメールを出してみました。 新聞折込チラシですと部数の多い割りには一般の方々にしか目にとまりません。 飲食店の方の目にとまる必要がありましたので、ダイレクトメールを送ることになったわけです。 ところがダイレクトメールですと一通だいたい100円のコストがかかるんですね。

封筒とはがきでは捨てられると思いましたので、毎月100万円とか200万円かけてダイレクトメールを送りました。 テレビの宣伝もやってみました。 15秒スポットですとか30秒スポットをやってみたのですが、時間帯別で一番安い深夜や昼間の2時というのは見る人も限られていて問い合わせもせいぜい15件くらい。 ですからあまり効果はありませんでした。

しかも同じ時間にTV広告をやると見る人も同じですから、だんだん効果が悪くなっていきました。 従いまして、テレビの宣伝も4ヶ月ぐらいで止めてしまいました。

あとはひたすらマスコミに取材してもらうようにしようということでダイレクトメールも止めて、ひたすらマスコミを意識するやり方に変えていったんですね。

【続く:1/4】




【編集後記】

弊社も12月1日から広報を担当する人を採用するなどして、マスコミとのリレーションシップをしっかり取るようにしたいと思っています。 まだまだ試行錯誤となりますけれども、きっちりやるべきですし、成功している経営者の中にはマスコミとの関係づくりをしっかりするべきだと語る方がやはりいらっしゃいます。




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