【増永】 サイボウズの原点でもあるグループウェアに、当時から注目されていたのですね。
そうなんです。けれども実は、グループウェアに関してはシステム担当時代に失敗をしていたんですよ。Lotus Notesというグループウェアを社内に導入していたのですが、なかなかみんなが使ってくれなかったのです。私自身は推進派でしたので、みんなに使ってもらって便利さを体験してもらおうと思っていました。
だけど思惑どおりにいかず、まったく定着しない・・・良かれと思って推進しているのに、それが認められないわけですからすごく辛かったです。そんな経験がありました。
そこで、ウェブの技術を使えば多くの人が使いこなすようなグループウェアを作ることができるのではないか、そう思ったのです。そして社内ベンチャー企業を辞めて、同時に抜けた3人で、このサイボウズという会社を立ち上げました。
● 当時の社内ベンチャーで、青野社長の想いを実現するという選択肢はなかったのですか。
もともと、システムインテグレーションを行なうための会社という位置付けで社内ベンチャーを立ち上げたので、私なんかが「グループウェアのようなパッケージソフトを手がけるほうがいいのではないか」と主張しても賛同は得られませんでした。
従来のサービスであれば、お客さまから要望をいただいた時点で受注確定となり、さらに利益のコントロールもある程度可能です。
一方、パッケージソフトのほうがコストもかかるしリスクも高い。自分たちのアイデアで作り、売れるかどうかの保証はゼロに近いわけですから。
ということは、お客さまの希望に合わせた商品を作るほうが比較的、堅いビジネスなのです。