● 営業の部分について教えていただきましたが、マーケティングについてはどのようにしていらっしゃるのでしょうか。
実は一番弱い部分なんですよ(笑)。
やはり事業部ごとにマーケティング方法は異なっていて、コールセンター事業部においてはいわゆるテレマーケティングのセールスを行なっています。
テレマーケティングの基本というのは、コンシューマーに対して属性の高いエリアなどに電話をかけることを常に考慮して獲得していました。
これは分かりやすい事例ですよね。
しかしバーチャルワールド事業にいたっては、なかなかそれだけでは上手くいかないのです。
現状のユーザー層は、20歳から34歳のF1層よりも高い年代で、さらに非常にコアな人しか利用していません。
要はユーザー層が狭いわけです。
そこで、ダイレクトマーケティングとマスマーケティングの2種類を活用すること。
セカンドライフは現状、それらの中間部分でマーケティングをすべきだと思うんです。
ダイレクトマーケティングで、コアな層に絞って展開する。
一方、マスマーケティングでも経済活動の仕掛けを作ることで、より拡大していけるのではないか・・・これら2つを組み合わせれば、また新しい方向性も見えてくるのではないでしょうか。
まずは、ターゲットである人たちの興味をもつようなメディアは何だろう・・・と考え、彼女たちに向けて発信でき、そこから口コミで拡げていけるような仕組みを作れればと思っています。
それを形にできると、今よりもさらに面白くなってくると思うんですよね。
マーケティングはささいなことで変わるじゃないですか。
ターゲットに応じてなにかひとつを変えることによって、その効果はまったく違います。
たとえば食品においても、原材料の生産地を明記することで、売上げも伸びるといった例も実際にありますよね。
● そうしましたら、セカンドライフの面白さをぜひ教えてください。
経済、いわゆるエコノミクスの部分が一番面白いと思います。
たとえばセカンドライフ内では“リンデンドル”という通貨のようなポイントもあり、これを売買して実際に“ドル”に変わったりするわけです。
このリンデンドルの取引は、セカンドライフでも面白い要素の一つだと思うので、このあたりをもっとアグレッシブに動かすことで、日本のユーザーも変わってくるのではないかと思っています。
私たちとしては工夫を加えなければならない部分でもあり、今後の課題ですね。
● モバイル事業についてはいかがですか。
そうですね、キャリア各社がユーザー数の純増をめざすなかで、セカンドライフやSUNの手がける動画エンジンを利用していただくことで、なにか新しい仕掛けを生み出していきたいなと思っているところなんです。
● ありがとうございます。
それでは、現在の状態に会社を立て直す際に、たとえばどのような困難があったのか教えてください。
やはり資金調達ですね。
どこのベンチャー企業でも同じかと思いますが・・・。
ベンチャー企業であると一番辛いのは資金調達、資金政策といったところですね。
それは私たちも同様に、経験しております。
けれど事業自体は面白いので、みんな負けずに取り組んでいました。
結果、数字を上げていける自信もありますし、それだけの環境・組織も出来上がってきているように思います。
あとは、SUNという会社に対しての価値を周りから認めてもらうこと。
銀行やベンチャーキャピタル、投資家の方々等々、私たちの価値をどうやって伝えるのか―これも苦労しましたね。
【続く:6/7】