● 好きな本を教えてください。
経営の本ではなく『SLAM DUNK』というマンガになります(笑)。
弱小高校バスケットボール部が困難を乗り越えていくというストーリーですが、マネジメントの仕方と結構通じるところがあるかと思います。
まず大事なのは、自分たちがどの場所にいようが、大きな目標をみんなで共有して、このメンバーならできるという信頼関係を築くことです。
マンガのストーリーでもバスケット部のメンバーがインターハイに挑戦していくなか、いろんな壁にぶつかります。
でもヒーローが誕生して一つひとつクリアしていくんですよね。
経営においても、ときどきヒーローに値する人物が現れて、会社全体が好転していくことがあります。
誰もがヒーローであることが大切なのです。
マンガでも普段ケンカをしているキャラクターたちが、いざというときは頼りにする・頼りにされる。
そういった信頼感が経営上でもいちばん根幹となる強さになります。
大変だと思ったときに、頼れる人がいる。
こうした人物が会社のなかに何人いるか・・・経営者としては、大きな支えになると私は思います。
バスケットボールのようにボールを味方にパスすることと、仕事をほかの社員に頼むことは一緒ですよね。
パスしても入れてもらえないことが何度も続いたら、次は躊躇します。
そうやってパスができないでいると、どんどん自分のところにボールだけがたまっていき、私一人でゴールを目指していかなければならない。
これがワンマン経営者。
もちろんそういう方向を目指しているわけではないので、今挙げたような『SLAM DUNK』などのメンバー間の関係性を重視した会社にしていきたいと思っています。
● 最後にこれからの御社のビジョンをお話していただけますでしょうか。
2006年のテーマは“世界中が利用するサービスをつくること”。
今期の大きなテーマとしているもののひとつが“モノづくり”なのです。
2004年、2005年は主に法人向け商品に注力しました。
結果として経営的には正しい選択をしてきたと思っていますが、“モノづくり”という視点だけで言えば、日本向けに限っていました。
たとえば海外では「京都」という名前は知られていますよね。
そのような感じで、世界中の人々が知っていて使えることができるようなサービスを提供できるように動いていきます。
そのためにチームを作ったりと、現在積極的に投資をしています。
これまでというのは、日本のインターネットサービスは輸入過多じゃないですか。
そうではなくて“日本発”というものを作っていこうというのが今年のテーマなのです。
● さらに10年後、20年後のビジョンや夢というのはございますか。
そのぐらいになると、より個人的な夢になってしまいますが、ITという枠だけではなく街づくりをしたいと思っています。
1日は24時間なので、街も24時間で動きますよね。
この時間枠に自分たちの発明を最大限活かしていきたいのです。
たとえばディズニーランドは凄いですよね。
アトラクションの待ち時間でさえも楽しめる。
これを街に置き換えて考えます。
信号待ちの時間を楽しむにはどうすればいいか。
週明けの月曜日も学校や会社に行くのが楽しい。
そのためにはどういう週末にすればいいか、など。
子供の頃になりたいと思っていた夢というのは、実は影響が大きくて大人になってもその夢に影響されるんですよね。
子供の頃、テレビで見たヒーローが野球選手やサッカー選手であったりしたら、大人になったらそのプロの選手になりたいと思うじゃないですか。
おかげさまでいろいろな取材を受けるのですが「日本にベンチャー企業が生まれないのは、なぜだと思いますか」という質問をよく受けるんです。
これを質問されたら私は逆に「それは、みなさんのせいでもあるのではないですか」と言葉を返します(笑)。
なぜかというと、子供の頃に私がブラウン管のなかで見る社長というのは、いつも謝っていたからです。
結局メディアが取り上げるのは、いつもそういうマイナスのときだけというイメージが強いんですよ。
そう考えていくと、子供のときにどういう時間を過ごしているかが重要に思います。
そこで毎日の生活を送る街がキーポイントになるかと思うんです。
だからこそ、夢とロマンの溢れているものにしたい、そう思います。
当然自分はもう子供ではないので作る側となり、そういう場を提供していきたいですね。
特に夏休みに自分の住んでいる街で宝探しができる、友達同士で泥んこになれる・・・そんな時間を過ごせるというのは、素敵だと思います。
● ありがとうございました。
それでは読者の方々に内藤社長からメッセージをお願いいたします。
会社として大切なことは、具体的に目標を持って諦めないでやっていくことではないかと思います。
皆さんもそういう気持ちを持って進めていけば、必ず夢は叶うと思います。
【完:3/3】
次号:株式会社リンク アンド モチベーション 代表取締役社長 小笹 芳央 氏